行動経済学とは 人がモノを買うとき

こんにちは。ダフネメリア(@daphnebuyer)です。

<なんとなく買い物をし、なんとなく欲しくなって買った。>
そう思っていたけれども、そのお買い物は説明がつくのだということを知りました。

行動経済学という新しめの学問です。
心理学と経済学では説明ができなかった現象についての、新しいジャンルだということです。
興味津々すぎます。
ちょっと調べてみました。

この記事を書いた人(プロフィール)

  1. 名前:ダフネメリア
  2. 職業:現役の通販バイヤー
  3. どのくらい:年間600商品仕入れ
  4. 2002年から20年ほどのベテラン
  5. プライベートでもジュエリー&ファッション雑貨
    セレクトショップを運営中
目次

行動経済学とは?人がものを買うとき

行動経済学 見るだけノート  わかりやすい!

今まで学問では説明がつかない不思議な現象ってあるよな?と思っていました。
それが、最近では「行動経済学」という学問で解明されてきているんですね。
なんだかもやりが解消されて嬉しい。
ところで、どんなことを解明する学問なんだろうか。

買うまでのお客さんは ”人見知り状態”

人見知り とは、
社会心理学に於いて対人関係に消極的で緊張、気後れなどの対人不安を伴う特徴であるという。

むずかしく聞こえるけど、知らない人に警戒し、緊張することはあるし、知らない人が周りにいる環境はだからやっぱり緊張するもので、ただの防衛本能で、正常だ。

知らない人に対して緊張するし、疲れる。
どんな人なのか様子をみながら、敵か味方か、警戒が必要か、うまくやれそうかを図りながら暮らすと思うが、知らない人を伺いながら相手が敵じゃないと分かると、相手が実は仲良くできそうだとわかると、途端に仲良くなったりするもの。

仲良くなるのに時間がかかることもあるし、すぐに仲良くなれそうな気がしながら、やはり様子をみる。でも、相手が個性的で未だかつてお会いしたことがない方の場合、様子を伺う期間は長くなる。変なやつにみえるけど、案外良いやつかも。
変なやつだと聞いたけど、凄く面白いかも。明らかに絶対変だけど、敵じゃないのかも。
いまだかつてみたことがない、知らない人や事に対して、普通は警戒して身構えて様子を伺う。
知らない、は嫌いとか怖いとか言う感情を伴いがちだ。
未だみたことが新しい商品は、最初全然うれないことがある。
しかし、しばらくするとある日突然ぼろぼろと売れ始める。

人はヒトだけでなく、商品にも人見知りをするのだ。売れなかったものがある日突然売れるようになると、お客さんの人見知り期間が終わったんだなと思う。

人見知り期間が終わって、あんなに不気味で怪しく見えたやつを突然話しかけてみたくなったり、今日こそお昼誘ってみようかなと意を決してみたりする、あれ。

見たことがないものややったことがない売り方が突然売れ始めるのも、これに似ている。
仲良くなれるかもしれない、と思ったタイミングが、お金を払うと決めたときだ。

人は新しい人だけでなく、見たことのない商品や企画にも人見知りするんだなあ、と。

行動経済学で説明がつく

興味なかったのに目の前で完売すると俄然気になったり欲しくなるとか、
人だかりが出来ているとよく分からないけど並びたくなる謎。高い値付けにしてみたほうがしっかり売れる謎。
在庫が潤沢だと売れないのに売り切れるた瞬間に執着を生み、
次回は必ず買う!の執着が深くなり、楽しみにしてもらえ、頑張って手に入れたものは印象に残ること。

注文が集中しているときに、よく分からないけど買ってみようと説明も聞かずに買ってしまえるえいやー!な買い物のなぞ。

気のせいなの?気のせいだろ!と言われていたことは、やはり気のせいではなかったのね。

むかし、臨床心理士に興味があった私にはこの興味はとても自然だ。
仕事で直面する、人間の説明のつかない気持ちの転び方についての解明。
私が勉強したかったこれは、”行動経済学”という分野だってことを知り長年のもやりが消滅。
もっとしりたいちゃんと知りたい大学行きたいんだが まずはこういうジャンルがあるんだってことが分かっただけでも少しスッキリするというもの。

買い物はただ欲しい、から買うというシンプルなものはなく
こういう不思議な心理戦が繰り広げられての最終着地が、「買った」「買わない」なのだなという気づき。

なぜそれを買ったのか掘り下げる

私が20代前半の大学生の頃の買い物を時々思い出す。
大学生の時代はお金もないので ひたすら 週3回くらいバイトし、お金を貯めた。
17時から22時まで。
5時間働いて月に5〜8万くらい稼いだかな。
一番最初に欲しかったのは、ルイ・ヴィトンのお財布。
その頃はエピシリーズが流行っていて、私は黄色い折財布が欲しかった。
お財布は8万くらいしただろうか。
とにかく、「バイト代を貯めて買う」というモチベーションでしかなく、どうしても欲しかった。
この頃は JJ やcancan などの雑誌に載っているブランド品から、
憧れのブランドなどを見つけて、海外旅行に行く際のお買い物リストを作ったりしていた。
ハイブランドのバッグを誰もが持っていたし、ヴィトンのバッグや プラダのバッグが定番だった。

今にして思えば、なぜそんなにブランド品が欲しかったのか謎だし、
みんなと同じブランドに抵抗もなかったし、「流行り」というものがあった。

しかし、今の大学生の来ているものや持ち物を見ても、洋服は割と安めで 多分ユニクロやGU、H&Mなどで買っているんだろう。
バッグもナイロンや合皮などお世辞にも良いものは持っていない。

私の頃と明らかに違うのは、
「どうしてもギャルソンの洋服が好き」というような、ファッションにアイデンティティのある子に
なかなか遭遇しないっていうこと。
私の時代はギャル文化が高校生の時にあり、安室ちゃんや浜崎あゆみが流行った90年代だった。

通う大学にも、「ジュンヤ ワタナベの服しか着ない」という物凄くおしゃれ感度の高い子がいた。
ファッションで自分を表現し、 側から見ても、洋服が好きなんだろうな、ということが伝わってきた。


ところが、今やそんな子は滅多に見ない。
大学生の友人に聞いてみると、「そんなお金ないですよ」という。
勿体無いからお金は貯めるべし、ファッションにお金を使うのは勿体ないです、という。

私はバイト代のほとんどを服に使っていたよ、と思うけど、こういうのを本当に「時代」って言うんだろう。

このお金をためて使わない子たちは、一体何を買うんだろうかと聞いてみると、
飲み会、ディズニーランド、観劇、など「体験」だった。
ご自身の感性、思い出のためにお金を使う。
これは豊かだし、素敵な使い方だなあとは思うけど、
物を売ることを生業にしている身としては、 小売業はこのままの日本で大丈夫なのかと思ったりする。

それなら、小売に体験をセットにして販売するしかないと思うけど、はてさて。
「体験」のついでに お土産、記念品、として物を買ってもらうためには、
どんな企画をしたら良いのでしょうか。


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